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第9回NP学会学術集会 ランチョンセミナー4
心臓が読めると武器になる-AIを用いた胸部POCUSの極意-(0:59:06)
座長:藤谷 茂樹 先生
聖マリアンナ医科大学病院
救急救命センター センター長
演者:鍵山 暢之 先生
順天堂大学 循環器内科 准教授
開催日:2023年10月21日(土)11:50~12:50
・POCUSは身体診察の延長であり、迅速な判断が必要な場面や、ちょっとした情報が欲しい時に、出来る出来ないで大きな差がつく若手医師や診療看護師の腕の見せ所である。
・IVC、肺エコーでうっ血かどうかを診断し、LVEFで心不全のタイプやリスクを推定する。今は、これらをAIがサポートできるようになり、まずAIと一緒に症例に慣れていくことがおすすめ。
・2D画像で素早く病態を判断するのがPOCUSの良さであり、さらに一歩進んでドプラが使えると、弁膜症の診療にまで大きな役割を果たす。
『循環器領域は難しいし、苦手です。』そのような言葉が、看護師、パラメディカルの方からよく聞こえてきます。循環器病の患者は、病状が急に変わることも珍しくなく、絶え間なく変わる状態をしっかりモニタリングして把握することが重要だが、身体所見のみから状況を把握することは容易ではなく、パラメディカルでも自由に使えるモニタリング方法を増やすことができれば、この苦手意識を克服する助けになるのではないでしょうか。
超音波検査機器は放射線や他の検査のような侵襲性がなく、リスクなく手軽に扱える診療機器であります。以前は超音波検査機器と言えば大型で、検査室で限られた専門の医師や技師のみが扱う検査機器でしたが、技術の進歩により、今や手のひらサイズの超音波検査機器でも十分に良い画像が撮れるようになり、以前のような難しい検査プロトコールでなく、要所を押さえた簡略化検査、Point-Of-Care UltraSound(POCUS)が可能となりました。
さらに、最新の超音波検査機器ではAIを用いたアプリケーションが多数搭載されており、現在見えている画像で適切な断面が描出されているのか、プローブを動かせばきちんとした画像が出るのか等をガイドしてくれる撮像支援や、撮影した画像を自動で解析・計測して肺うっ血の程度や、心機能を評価してくれる機能も搭載されています。実際に海外の循環器領域ナースプラクティショナーは心エコーを使いこなしていることも多く、看護師による心不全の心エコー図診断が有効であるという論文も複数発表されています。
この講演動画では、小型機器を用いたPOCUS がいかに循環器診療に活かせるか、また実際の機器における、AIを利用したお手軽な検査の進め方に関して説明いたします。(鍵山暢之 先生執筆の抄録より)
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