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Case report

Chorusline Vol.49
ベッドサイドでのPICC挿入時におけるカテーテル迷入を最小限に抑える工夫

血管系

PICC

Chorusline-ナースのベストプラクティス-

著者

相模原協同病院
クリティカルケア特定認定看護師
砂川 健志 先生

特定看護師
間宮 浩市 先生

皆さまのご施設では、PICCはどこで留置されていますか?
ベッドサイドでの挿入はカテーテル迷入のリスクがあり、可能であればX線透視下での留置が推奨されます。
しかし、X線透視室が使用中であったり患者さんの状況によっては、必ずしも透視下で挿入できないこともあるかと思います。

そこで、今回は、相模原協同病院での「ベッドサイドでのPICC挿入時における カテーテル迷入を最小限に抑える工夫」をご紹介いたします。
相模原協同病院では、デプスマーク付きガイドワイヤーとエコーを使用して、ベッドサイドでもガイドワイヤーやカテーテルの挿入状況を把握できるよう挿入手技の見直しを行ったことで、迷入を最小限に抑える工夫をされております。

ご一読いただき、皆様のご施設での安全なPICC挿入の一助になれば幸いです。

施設紹介

当院は神奈川県相模原市に位置し、病床数400床、標榜診療科は35診療科、災害拠点病院、地域医療支援病院、がん診療連携拠点病院等の指定を受けた地域中核病院として相模原市ならびに周辺地域の急性期医療を担っている。さらなる急性期医療の充実を目指すために2021年1月に新築移転が完了した。

当院の特定看護師によるPICC挿入の現状

 当院では2019年4月より特定行為研修を終えた看護師(特定看護師)による末梢挿入型中心静脈カテーテル(PICC)の挿入を含む特定行為を始め、PICC挿入は2021年8月までに110件行った(表1)。

PICC挿入時の主な合併症には、動脈穿刺、皮下出血、神経穿刺等があり、また上大静脈(SVC)以外の血管へのカテーテルの迷入が起こり得る。これまで当院の特定看護師がPICCを挿入する際には幸い動脈穿刺、神経穿刺はなく、静脈を複数回穿刺したとしても十分に圧迫止血をすることで問題になるような皮下血腫の発生はなかった。またSVC以外の血管へのカテーテルの迷入は5件発生し、4件は内頸静脈、1件は胸背静脈であった。

ベッドサイドかX線透視下の選択

2021年になりPICC挿入件数が増加するとともにカテーテルの迷入が発生するようになった。ベッドサイドでPICCを挿入する際に迷入予防に行なっていたことは
① PICCを挿入する側の上肢を外転・外旋させること。
② ガイドワイヤを挿入する際に、顔をPICCを挿入する腕側に向けて顎と肩を近づけるようにしてもらうこと。
くらいであり、PICC挿入後のカテーテル先端位置確認のための胸部単純X線写真を確認するときは「迷入していませんように」と祈る思いであった。
 しかし、内頚静脈への迷入が散発するようになり、ベッドサイドで迷入なくPICCを挿入することの限界を感じたためX線透視下でのPICC挿入を試みた。

X線透視下のメリット

デプスマーク付きガイドワイヤと超音波を活用してベッド再度でも迷入を最小限に抑える工夫

当院の特定看護師が行っているベッドサイドでのPICC挿入手順と注意点

おわりに

▼非透視下においてもより安全にPICCを留置できる手技動画です。あわせてご覧ください▼

非透視下におけるエコーを活用した安全なPICC留置手技(0:05:07)

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