Case report ケースレポート
Novellus Vol.48
新たな静脈アクセスデバイスの選択
~消化器外科領域におけるMidlineカテーテルの活用
はじめに
消化器外科分野における周術期管理では、末梢静脈路確保は必須の医療行為である。しかし、末梢確保困難例にしばしば遭遇することがあり、静脈アクセスデバイス(Vascular access device: VAD)の選択に頭を悩ませてきた。末梢静脈確保困難例では、これまで中心静脈カテーテル(Central Venous Catheter, CVC)が最も頻用されてきた。中心静脈カテーテルは、穿刺の際におこる気胸や出血、さらには感染や先端位置異常などの合併症の頻度が高く、日本医療安全調査機構からの医療事故の再発防止に向けた提言1) 2)などに則り、末梢静脈から穿刺するPICC(Peripherally Inserted Central
venous Catheter)の使用が推奨され、近年は使用率も高くなってきている。しかしながら、実際には高カロリー輸液(Total Parenteral Nutrition: TPN)までが必要でなかったり、カテーテル関連血流感染症(Catheter Related Blood Stream Infection, CRBSI)のような合併症や、穿刺後にX 線による確認が必要であったりと留置することに躊躇することも経験している。欧米では、Midline カテーテルが1990 年代から使用されており、VAD の選択肢とされ、その使用率は高い。
カテーテルは7.5cm~20cmの長さで、末梢静脈(尺側皮静脈や上腕静脈など)から穿刺し、カテーテル先端は腋窩静脈から鎖骨下静脈に留置する。さらに、そのデバイスはIV ナース(専門資格を有する看護師)が超音波(Ultrasound:US)ガイド下にベッドサイドで挿入している。今回、Midline カテーテルが認可され使用できるようになった。当施設におけるMidline カテーテルの臨床経験につき紹介する。
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