はじめに

がん患者における化学療法中の血栓形成については広く認知されているところではありますが、それを防止することは大変難しいのが現状です。その為、発生リスクをしっかりと認識した上で経過観察し、血栓症等の発症時に速やかに対応できるように備えておくことが重要です。
今回は、小西 博貴 先生（京都府立医科大学 外科学教室 消化器外科学部門 助教）に、特に血栓形成の頻度が高いと言われている食道癌患者における血栓形成の経験を、実際のCT画像とともに解説を頂いた記事をご紹介致します。こちらのご施設では、次項でもご紹介しております「医療事故の再発防止に向けた提言 ( 中心静脈穿刺合併症に係る死亡の分析 ―第1報― )」に則り、PICC留置が増えているそうです。
中心静脈カテーテル留置に関連した血栓形成リスクについて、それにどう対処すべきか、是非皆様のご施設でも参考にされてください。

食道癌患者と血栓形成の現状

血栓を生じた症例報告

血栓形成とCVC/PICCの留置との挿管やその発生率の考察とまとめ