Case report ケースレポート
Novellus Vol.12
当院での8cmタイプ末梢挿入型中心静脈カテーテルの導入
~カテーテル由来血流感染の減少~
はじめに
極低出生体重児(VLBW)の管理において、カテーテル由来血流感染症(catheter-related blood stream infection:CRBSI)は児の予後に影響を及ぼす大きな因子である。当院では末梢静脈カテーテル留置中または抜去後に、CRBSIと考えられる症例が続いて発症したため、その対策を行い、改善を認めた。
末梢静脈カテーテル(以下「末梢」)の刺入部の皮膚損傷がCRBSIの大きな原因と推測し、2014年1月より末梢静脈カテーテルを要すると判断した場合に、より皮膚損傷が少ないと考えられる8cmタイプの末梢挿入型中心静脈カテーテル(以下「8cmPI」)を使用することとした。今回のCRBSIは感染の臨床症状(発熱・血圧低下など)を認め、カテーテル以外にその他明らかな血流感染源がなく、血管内デバイスの存在する患者の末梢静脈から採取された1本以上の血液培養が陽性の菌血症となることとしている。
当院でのカテーテル挿入の際の留置方法・ルート管理方法は表1のとおりである。また固定の際は末梢では粘着性綿布伸縮包帯、8cmPIでは高透明性フィルム剤を使用しており刺入部が観察しやすいようになっている(図1)。
末梢と8cmPIでのCRBSI発症
まとめ
関連情報
-
静脈用カテーテル(CVC・PICC・Midline等)
Argyle™ Fukuroi PI カテーテル キット
より安全で確実な留置のための新生児用中心静脈カテーテル 高流量なカテーテルにピー…
-
Chorusline-ナースのベストプラクティス-
Chorusline Vol.46
PIカテーテルショートタイプの有用性について世界でもトップクラスの治療成績を誇る本邦の新生児医療において、輸液療法は、非常に…
-
手技動画
PIカテーテルの挿入手技および静脈炎予防における工夫(0:04:35)
■消毒■穿刺■カテーテル挿入■カテーテル固定■静脈炎予防のための工夫
-
セミナー動画
CardinalHealth NICU Webinar
PIカテーテル症例報告会(1:33:03)座長:中西 秀彦 先生(北里大学医学部 新世紀医療開発センター 新生児集中治療学…
-
Novellus-医師のベストプラクティス-
Novellus Vol.28
新生児の輸液・ルート管理低出生体重児は自己調節能が低く、電解質や栄養が輸液に大きく依存するため、輸液ルー…
-
Novellus-医師のベストプラクティス-
Novellus Vol.40
こどもたちの未来をまもる
~東大病院小児医療センターにおける輸液管理~はじめに 東京大学医学部附属病院の小児科では、小児の血液疾患や循環器疾患、新生児…
製品に関するお問い合わせ・
ご相談は、お気軽にどうぞ。
お電話でのお問い合わせはこちら
9:00-17:30
(土日祝日除く)
購入・見積・サンプルの
お問い合わせはこちら