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Case report

Novellus Vol.40
こどもたちの未来をまもる
~東大病院小児医療センターにおける輸液管理~

血管系

CVカテーテル

輸液

新生児

感染対策

Novellus-医師のベストプラクティス-

著者

東京大学医学部附属病院
小児科 教授
加藤 元博 先生

小児科 助教
渡邉 健太郎 先生
野沢 永貴 先生
鹿嶋 晃平 先生

GCU 副看護師長
天願 愛 先生

はじめに

東京大学医学部附属病院の小児科では、小児の血液疾患や循環器疾患、新生児疾患、神経疾患、腎疾患、内分泌疾患などの専門領域が融合したチームを構成し、高い専門性と広い総合性を両立した体制を整えてこどもたちの診療にあたっている。
さらに、2008年に小児医療センターを設置し、小児医療に関連する外科系診療科や他の診療部門、メディカルスタッフが連携して診療にあたっている。
小児医療センターの病床の整備も進み、入院棟Bの2階・3階に位置する病棟が小児医療センターの外科系・内科系の一般床として使用しています。
加えて、新生児の診療を行うNICU・GCUと、集中管理を行うPICUを入院棟Aの2階に整備した新病棟に連結する形で配置している。
こどもたちはそれぞれの病状や変化する病態により、治療にあたるための最適な病棟で治療を受けている。

こどもの治療にあたり、「輸液療法」はすべての基本である。
小児の水分や電解質のバランス保持機能は脆弱なため、適切な輸液療法はこどもの「特効薬」にもなりえる一方で、不適切な輸液療法はかえって状態を悪くする懸念もある。
こども の全身治療を行う小児科医にとって、最も重要な武器のひとつが輸液である。
また、私たちの小児医療センターに入院している患者は多くの薬剤が経静脈経路で投与されるが、小児に用いる輸液回路にはさまざまな要件が求められる。
例えば、体格の小さい乳児・新生児では、少ない液量の薬剤でも正確な経静脈的投与ができなければならない。

また、長期間の入院治療が必要となる患者では、中心静脈にアクセスする留置型のカテーテルが用いるが、カテーテル関連血流感染症のリスクとなることから、感染リスクを減らすための閉鎖性の高いシステムが求められている。
さらには、在宅医療や外来治療も含め多職種が関与することを考えると、操作のしやすさも重要である。一方で、活動性の高い小児では、組み立てた輸液回路が外れにくいことも必要である。
閉鎖性が高く、安全かつ確実な輸液回路システムは、こどもたちの未来を守るために役立っている。
本号では、東京大学医学部附属病院小児医療センターの輸液回路の実際とその工夫を紹介する。

小児血液・腫瘍患者の輸液管理に求められる閉鎖式デバイス

小児血液・腫瘍患者と閉鎖式輸液セット

カテーテル関連血流感染とその対策

デバイスを統一することの有用性

小児集中治療室のCVカテーテルの選択と管理

カテーテルサイズの選択

ルーメンの分別

感染および気泡混入の予防策

NICU・GCUのPIカテーテルの合併症対策と輸液管理

PIカテーテルの合併症頻度と対策

静脈炎の発生原因や対処方法

抜去困難事例の発生原因や対処方法

PIカテーテルからのワンショット時の注意点

先天性心臓疾患患者に対する輸液管理のポイント

手術室・PICUとの輸液ラインの連携

NICU・GCUにおけるPIカテーテルの感染対策とカテーテル固定

PIカテーテルの感染対策

PIカテーテル閉塞対策

流量(輸液最低流量・輸血最大流量)

PIカテーテルの固定方法

当院で使用している特注ライン

患者の部署間移動時のライン交換

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