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Case report

Novellus Vol.57
東北大学病院におけるMidlineカテーテルの使用経験

血管系

Midline

Novellus-医師のベストプラクティス-

著者

東北大学病院 麻酔科 助教
金谷 明浩 先生

今回は、東北大学病院 麻酔科 金谷明浩先生による、Midline(ミッドライン)カテーテルの使用実績とその臨床的有用性、安全性についての詳細な検討が紹介されています。

2022年から2025年にかけての149症例を対象に、穿刺成功率、合併症の発生率、診療看護師によるタスクシフトの効果、さらには高侵襲薬剤投与の安全性まで、多角的な視点からMidlineカテーテルの臨床的価値を明らかにしています。

静脈路確保に関わる医療従事者にとって、今後の臨床応用に向けた重要な知見が得られる一冊です。

はじめに

  • 中心静脈カテーテル(CVC)の代替として注目される静脈路確保デバイス
  • 挿入部位・構造・安全性の特徴

方法

  • 2022年1月〜2025年4月の149症例を対象とした後ろ向き調査
  • 成人患者を対象に、穿刺成功率・合併症・施行者別の比較を実施

結果

  • 合併症は軽度(血腫・静脈炎・感染疑い)
  • 麻酔科・ICUでの使用が最多、看護師による穿刺の方が成功率が高く、穿刺回数も少ない

Midlineカテーテル使用における臨床上の利点

  • 安全性の高さ
  • タスクシフトによる業務効率化

先端位置の移動について

  • 動態X線(DDR)によるカテーテル先端位置の安定性評価
  • 肩関節の動きによる、カテーテルが逸脱する可能性は少ない

膵頭十二指腸切除術および拡大肝切除術における
Midlineカテーテルの使用

  • 膵頭十二指腸切除術・拡大肝切除術後の頻回採血に対応
  • 末梢静脈路の確保困難を解消し、患者満足度向上に寄与

高侵襲薬剤投与の安全性について

  • ノルアドレナリン・ニカルジピン塩酸塩の投与経験
  • 投与濃度の調整により、静脈炎などの合併症を回避

東北大学病院における149例の経験から得られた知見

  • 初回穿刺成功率は72.5%、手技中止例なし
  • 安全管理体制(ライセンス制・講義視聴)により安定した成績
  • 合併症は少なく、患者満足度とスタッフ負担軽減に寄与
  • 看護師によるタスクシフトが静脈路確保の効率化に貢献

まとめ

  • Midlineカテーテルは安全かつ有用な静脈路確保手段
  • タスクシフト・患者QOL向上・臨床応用の可能性

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