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経管栄養の最大課題は、消化器系合併症が発生することにあります。例えば、胃食道逆流、下痢、便秘などが挙げられます。これらの合併症が発生することで経管栄養によるアウトカムを損なう大きな要因となります。よって、発生率ゼロを目指して適切な対策が必要となります。
消化器系合併症低減に向けた栄養剤の対策として、半固形栄養剤が挙げられます。理由としては、患者の生理的な消化に近い状況なためとされています。
しかし、近年、半固形栄養剤の種類は低粘度から高粘度まで多くの種類が発売されており、それぞれの粘度に対する投与手技がはっきりと確立されていません。特に、投与手技に関してエビデンスの確立がない状況で消化器系合併症発生のリスクとなる可能性を秘めています。
そこで、半固形栄養剤でも経腸栄養ポンプにより投与速度を明確にして投与することは、半固形栄養剤のメリットをより一層引き立てるものとして期待されます。
カンガルー OMNI™ ポンプは、半固形栄養剤を投与するための機能を持っており、経管栄養の多様なニーズを満たすために設計されています。
この経腸栄養ポンプを使用することで、消化器系合併症のリスクを軽減することが期待されます。
本マニュアルは、カンガルー OMNI™ ポンプにおける、高粘度栄養剤とは何か、どのように高粘度栄養剤を投与するのかを理解するのに役立ちます。使用前に、カンガルー OMNI™ ポンプの添付文書、取扱説明書を参照し、適応、使用方法、警告および注意事項を確認してください。
消化器系合併症と半固形栄養のメリット
本邦における経腸栄養剤
国際嚥下食標準化構想(IDDSI)
国際嚥下食標準化構想(IDDSI)はあらゆる年齢層、介護環境、文化における嚥下障害者に対して使用できるように、嚥下調整食品やとろみ付き液体に関して、世界的に標準化した専門用語や定義を広めるために考案されました。このフレームワークは、0~7の8段階からなり、各段階は番号、名称、色によって区分されています。

IDDSIのテスト方法
IDDSIフレームワークでは、レベルを分別するために、フローテストとフォークドリップテストの2種類のテストがあります。
IDDSIレベルを判定することで、その経腸栄養剤がカンガルー OMNI™ ポンプに適応するかどうかを知ることができます。
参考までに、IDDSIフレームワークでは、水はレベル0に分類され、標準的な液体経腸栄養剤は一般的にレベル0~1に分類されます。また、栄養剤にダマや種、塊があると、ポンプセットのチューブが詰まることがあります。
カンガルー OMNI™ ポンプと高粘度栄養剤
カンガルー OMNI™ ポンプは、高粘度栄養剤を投与するための機能を持っています。 経管栄養の多様なニーズを満たすため、高粘度栄養剤を投与できるように設計された経腸栄養ポンプです。


カンガルー OMNI™ ポンプの使い方
- カセットを装着します。正しく装着されると「カチッ」と音がします。
- 栄養剤バッグに高粘度栄養剤を充填します。フィード&フラッシュセットの場合は、水も充填します。
- ポンプセットをプライミングします。
- 投与速度を調整します。
- 投与を開始します。
注:使用前に、添付文書、取扱説明書を参照し、使用目的、警告、禁忌・禁止、注意に関する詳細を確認してください。
関連動画:Kangaroo™ カンガルー OMNIポンプの設定と操作方法(0:18:05)
使用上の注意点
- 適切にフラッシュします。
- ダマや塊を取り除きます。
- 接続チューブの太さを考慮します。
- チューブの先端位置を考慮します。
- 適切な投与速度を設定します。
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